産婦人科看護師が教える出産という共同作業

出産を考えている看護師は必読です

出産は赤ちゃんとの共同作業

出産は赤ちゃんとの共同作業

入院してから分娩までの手順は病院によって少しずつ違いますが、大まかな流れは共通しています。事前に大まかな流れを把握しておき、細かい手順については通っている病院に確認しましょう。また、出産についての意識を変えたり、出産がスムーズに進む呼吸法を学んでいきましょう。


入院してからの手順

1.問診と内診を受けます。
妊娠の経過や、陣痛が始まった時期など入院に至るまでのことを聞かれます。その後、定期健診と同様に血圧、体重、尿たんぱく、尿糖の検査があります。内診では子宮口がどのくらい開いているのか、破水していないかなどを調べ分娩の予想スケジュールをたてます。
2.排尿と排便をします。
赤ちゃんの頭が少しでも楽に産道を進むように、排尿、排便を済ませます。直腸から肛門に溜まった便は、胎児の頭が下がると押し出されますが病院によっては浣腸をして便を出すというところもあります。
3.陣痛室に入ります
子宮口が全開になるまで、陣痛室で待ちます。陣痛の痛みを繰り返されるとともに、少しずつ子宮口が開いていきます。入院してから出産までの過程で最も時間のかかる部分です。初産の場合には10~12時間くらいかかりますので、リラックスして臨みましょう。入院したら、赤ちゃんと陣痛の状態を分娩監視装置をつけて観察します。通常40~60分程度で外しますが、長い時間つけたり、必要時につけたりする場合もあります。
4.分娩室で出産
子宮口が全部開いたところで分娩室に入ります。赤ちゃんが出てきやすいように、分娩台はママが寝たまま足を開ける構造になっています。

出産は赤ちゃんが主役

出産と聞くとママが一人で痛みと戦っているイメージがありますが、出産は赤ちゃんとママの共同作業です。出産の主役はママではなく赤ちゃんであり、ママの役目は赤ちゃんが出てくるのをサポートすることです。ママがそのように意識を変えると、不思議なことに体が意識について来てくれます。狭くて暗い産道を通って、一生懸命に前を目指している赤ちゃんを後押しするために、ママの体はどんどん開いていくのです。

呼吸は深く規則的に

赤ちゃんが出てくるのをサポートするためには、呼吸を工夫することも大事です。陣痛のパニックで呼吸が浅くなってしまいがちですが、陣痛が激しい時こそ赤ちゃんが酸素を必要としている時なのです。深く規則的に呼吸をして赤ちゃんに充分な酸素を送ってあげることが、出産をスムーズに進める鍵になります。呼吸法はマタニティヨガなどのスクールで習うことも出来ますので、事前に身に付けておくと良いでしょう。

PAGE TOP

Copyright © 2015 看護師が語る産婦人科お役立ち情報 All Rights Reserved.